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ラジオ情報〜ラジオのラ〜


コミュニティFMの遠距離受信


 コミュニティFMは地域に密着した情報提供を行う放送局だけに、出力が20Wまでと出力が限られています。そのため、通常、受信するためには放送している地域に出向かなければなりません。
 とはいうものの、そこは電波伝搬の面白さ。電波は思わぬ飛び方をするものです。そこで当ラヂヲ堂(川崎市川崎区)からどのぐらい遠距離のコミュニティFM局が受信できるかチャレンジです。



■ FMサルースを受信せよ

 横浜市青葉区にFM Salus(横浜コミュニティ放送)が2002年10月に開局しました。
 青葉区ならラヂヲ堂からはアマチュア無線のVHFでも交信できていることだし、受信は十分可能ではないかと思っていたのですが、これまでのところ全く受信できません。ハイッ!残念でした。

 といって、それで終わっては遠距離受信のチャレンジになりませんので、どうして受信できないのかまずは検証してみましょう。

 FMサルースの送信所は、青葉区のたまプラーザにあるのですが、ラヂヲ堂からは直線距離で約15kmほどあります。位置関係さえよければ十分に受信できる距離です。
 しかし受信できないということは、FMの電波ですから見通しにないということでしょう。
 ところがお恥ずかしながら、たまプラーザには行ったことがないもので、どういう地形にあるのかも知らないと言う始末。

 ラヂヲ堂からFM Salusまでの地形の断面図がわかれば、途中に障害があるのかどうかがわかるのにと思っていたところ、昨年購入した「カシミール3D」というソフトで地形の断面図を描けるということに気づきました。ヤッタネ。

 次の図がその断面図です。

断面図(川崎区〜FM Salus)
 左側が、たまプラーザのFM Salusで、右側がラヂヲ堂の川崎区になります。ちょうどたまプラーザから1kmのところに大きな丘があります。そして1km〜2kmのあたりにも電波をさえぎるような丘があり、しかも電波伝搬路は地表すれすれのところを通っています。おそらくこの影響で電波がラヂヲ堂まで飛んでこないということが想定されます。


 それではどのあたりで受信できるのかということを検証してみました。
 横浜市港北区の岸根公園からラヂヲ堂までカーラジオをFM Salusの84.1MHzに合わせて走行しました。ず〜っと雑音だけ聞こえ続けましたが、ある場所でハッキリと音声が聞こえましたその間数十秒。場所は、鶴見区馬場の鶴見貯水池前交差点です。
 では、その場所をカシミールで断面図を見てみましょう。

断面図(鶴見区馬場〜FM Salus)
 この鶴見区馬場もたまプラーザと同じぐらいの標高にあり、たまプラーザから1〜1.5kmぐらいのところに障害となる標高の高い地形があるものの、条件はラヂヲ堂よりは非常によいと言って良いでしょう。
 聞こえたのは短時間ということから、この交差点が偶然よい位置関係にあるということでしょう。

 さて、残念ながらラヂヲ堂での遠距離受信とはなりませんでしたが、「カシミール」でその地形的な条件を確認できることがわかり、今後の検証に大いに効果を発揮できそうです。




■ いちかわFMは房総半島から聞こえる

 川崎のラヂヲ堂から千葉県市川市のいちかわFM(83.0MHz)が受信可能です。
 ラヂヲ堂から見ていちかわFMの位置は、北東約42度の方角、約31kmの距離にありますが、その方向にアンテナのビームを向けても信号強度は弱く厳しい状態です。
 そこで、ビームを振ってみると南東約140度方向で信号が強くなります。100度も横を向いた方角で、そちらは房総半島の方向となります。で、地図で調べてみると、この方角には鹿野山(標高約370m)がありました。

 直接波の電波が弱いのは、見通しがきかない上、途中障害物もたくさんあるためでしょう。逆に鹿野山はある程度標高があるため、いちかわFMからもラヂヲ堂からも見通しになり、山腹の反射による伝搬の方が電波の減衰が少ないため受信状態がよいのでしょうね。反射波の場合、距離は約90kmと直接波の距離の3倍も長くなりますが、VHFの電波の性質上障害物のない伝搬の方が良好に受信できるということがわかります。

 途中、東京湾の海上伝搬もあるため、ノイズも多めで、日によってはコンディションが悪くなるときや、フェージングもあります。まあそれでも遠回りしても電波がけなげに我が家までやってくるのはいとおしくさえ思えてきます。

 さて、反射による遠距離受信ということでは、山の反射と同様に飛行機反射も経験します。ラヂヲ堂は羽田空港にも近く、離発着する飛行機が周辺を常に飛んでいます。飛行機の機体の反射で一瞬遠くのFM局の信号が強くなる瞬間があります。そこそこ、そこに飛行機止まっててくれ、と思うときがありますが、また信号は彼方に消えてしまいます。

 いや〜電波伝搬はおもしろいですね。

いちかわFM電波伝搬図

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